FAQ

漏洩線量測定とは

 法令等では、測定を行う為の資格等の明確な規定はございません。 しかし、測定業務や書類作成において専門的な知識を要することが多く、診療放射線技師、作業環境測定士、放射線取扱主任者、エックス線作業主任者、等エックス線に関する専門的な知識を有する者が行うことが望ましいと思われます。
放射線測定器を使用します。 測定には、測定の目的、性能、測定可能な線量率の範囲を考慮し適正な測定器を使用します。 放射線測定器には「電離箱式サーベイメータ」「GM管式サーベイメータ」「シンチレーション式サーベイメータ」「半導体式サーベイメータ」等があります。 一般的に管理区域境界における放射線漏洩線量測定には「電離箱式サーベイメータ」が適しています。
医療法施工規則第30条22により、エックス線診療室に新しくエックス線装置を設置した時(法人化等を含む)、エックス線装置を更新した時、エックス線装置及びエックス線診療室の構造変更等をおこなった場合、線量測定を行わなければなりません。 エックス線装置設置後、6カ月を超えない期間毎に1度定期的に線量測定を行う必要があります。 また、漏洩線量測定を行ったときは測定結果を、5年間保存しなければなりません。
放射線測定器はJIS規格に基づいて適正に校正されたものを使用することとされています。 ただし、標準線源等で定期的(最低1年間を超えない期間)にチェック又はメーカーで性能等が確認された測定器も、校正された放射線測定器に準ずるとみなして差し支えありません。
宇宙線や地球上に存在する放射性物質など自然発生している放射線を言います。 測定値からこのBG値を差し引いた値が正しい測定値になります。
散乱線とは「人体または物体によって散乱された放射線」と定義しています。 移動型・携帯型放射線装置等は室内散乱線を測定します。

X線診療室とは

放射線は痛みを伴わず診断や治療が出来るため大いに活用されてきましたが、逆に浴びすぎると生体への悪影響を及ぼします。 そのためICRP(国際放射線防護委員会)の勧告をもとにわが国でも医療法、関連法令等で被ばく線量を抑えるための数値が定められ、その数値以下にするための防護が必要となります。
1.エックス線診療室の天井、床及び周囲の画壁の外側での実効線量は1週間につき1mSv以下とすること。 2.管理区域境界における外部放射線の実効線量は3月間につき1.3mSv以下とすること。 3.施設内の病室に収容されている病室の実効線量は3月間につき1.3mSV以下とすること。 4.人が居住する区域及び敷地境界の実効線量は3月間につき250μSV以下とすること。
医療法施行規則第30条の4には以下の記述があります。 天井、床及び周囲の画壁(以下「画壁等」という。)は、その外側における実効線量が1週間につき1ミリシーベルト以下になるようにしゃへいすることができるものとすること。 ただし、その外側が、人が通行し又は停在することのない場所である画壁等については、この限りでない。 「その外側が、人が通行し又は停在することのない場所である画壁等については、この限りでない。」という例外規定の「その外側が、人が通行し又は停在することのない場所」とは、床下が直ちに土中の場合や壁の外が崖、地盤面下等である場合など極めて限定的な条件にある場合をいっています。 1階や地下階にエックス線診療室があり、その床下が土中の場合はこの限定的な条件に該当します。
集合ビル内のテナントの場合、東西南北、上下の6面全ての画壁が敷地境界扱いとなるため線量の限度が厳しくなります。(3月間で250μSv以下) そのため防護工事には注意が必要です。
もし放射線漏れが認められた場合、放射線漏洩線量の数値やX線装置の使用頻度を考慮し、法令の線量限度を超える場合は改修工事が必要となります。
X線診療室と操作室は隔壁等で区切られている必要があります。 ただし以下の場合はエックス線診療室内で操作をしてもよいとされています。 1.乳房撮影又は近接透視撮影等で患者の近傍で撮影 2.使用時において1mはなれた場所における線量が6μSv/h以下となる構造の骨塩分析用装置 3.使用時において機械表面の線量が6μSv/h以下となる構造の輸血用血液照射装置 4.組織内照射治療を行う場合 5.歯科用デンタルで1週間につき1000mA/秒以下で撮影

届け出について

X線装置を設置する場合には所定の届出書類を、病院又は診療所所在地を管轄する保健所等に提出が必要です。
エックス線装置を設置や更新した場合には設置後10日以内に管轄する保健所へ提出する必要があります。 また、労働基準監督署へは工事開始の30日前までにその計画を届ける事が義務付けられています。
複数の装置となるため、各々のX線装置ごとに届出することが必要です。
医療法施行規則では、次に掲げる事項を記載した届出書を提出することになっています。 1.病院又は診療所の名称及び所在地 2.エックス線装置の製作者名、型式及び台数 3.放射線高電圧発生装置の定格出力 各自治体ごとに届出書類がありますので、それらに必要事項を記入して提出します。
申し訳ございませんが依頼を受けて報酬をもらい官公署へ提出する書類、権利義務に関する書類、事実証明に関する書類を作成するのは、基本的には行政書士の法定独占業務です。 このため、当社では(設置届などの)書類の作成は行っておりません。 添付するための漏洩報告書の作成は行っていますのでそちらでしたら作成させていただきます。